家族のすすめ。

もうだいぶ前の話になってしまいます。
まだ上京したばかりで、仕事を始めていたものの、手持ちがなくて困っていました。
以前からこの仕事には少し興味がありました。生活や夢のために真剣に働いている子もいると聞いていたので悪いイメージはありませんでした。
 近くに住んでいる男兄弟から、「あそこなら健全でいいよ。」と言われたお店があり、面接にいってみました。

カジュアルが売りのお店で、劇団員やOLや学生さんなど、様々な女の子達がいました。
田舎出身の私は馬鹿にされるのでは、とか、噂のいじめなんかがあるのでは、と内心ドキドキしていましたが
まったくそんなことはなく、お店トップの子からもやさしくしてもらい、とても働きやすいお店でした。

最初は嘘でも笑顔をふりまいて、指名をもらわないとだんだんお店から仕事に呼んでもらえなくなるよ、と聞いて
メールしたり営業の電話をかけてみたりとがんばった時期もありましたが、思ってもいない事を行うのはとても辛く
ストレスでした。ストレスで、無駄遣いをして、なんのために働いているのかわからなくなりました。

そこで思い切って嘘をやめました。
「恋愛ごっこ」は無理だったので「ただの20代の女の子」としてお店に入るようになりました。
そのほうが、ときどき指名をもらえたり、常連さんができたりして、楽しくお仕事できていました。
いつしかお店から、もっと入ってと言われるようになりましたが、昼の仕事が順調で夜働く必要が無くなり、週末だけとはいえ体調管理が難しいのでやめまし
た。
ストレスは多々ありますが、それはどの仕事も同じだと思います。
お店にはいろんな方がいらっしゃいました。
どの方も、身近な人には言えない大きなストレスや不満、不安をかかえていました。
一年ほど、週末だけのお仕事でしたが、一回だけ本当に可愛そうな方の身の上話を聞いてしまい
なにもしてあげられない、もどかしさを感じました。
そんなこともあって、できる限りの笑顔と明るい対応で同じ時間を楽しもうとしました。
失礼なお客さんとはケンカもしましたけど、他のスタッフや店長がなんとかカバーしてくれました。
そのかわり、ちょっと扱いづらい、他の子が嫌がるような特殊な方には私がすすんで対応しました。

沢山の方と接して、自分の意外な一面を沢山知ることができました。
そして、人見知りで話しベタだった自分が、どんな相手とも楽しく話したり過ごせる自信がつきました。
まだまだ社会的にはマイナスイメージが強いですが、お店と人によってはとても素晴らしい仕事だと思います。